ペン先に注目してみてください。このCMというペン先は、ほんの少しだけペン幅が広いカリグラフィー仕様。よく見ないと気付かない程度なので、日常使いが可能なところがとてもよいなと思います。さらにインク色が楽しめる透明ボディにコンバーター付き、と「インクを楽しむための万年筆」としては3要素が揃った完璧な1本なのです。

上の横線はペン先を横に走らせた時の細さ。その下は、ペン先の幅広い部分を縦に走らせた時の太さ。このぐらいの線幅の違いです。

文字を書くとこのような感じです。微妙な線幅の違いによって、字に抑揚がでて味わいを感じます。なんだか、少しだけ字が上手くなったような錯覚すら覚えます。手帳には文字が太くなりすぎますが、ノートや手紙にはちょうどよいと思います。書くことが楽しくなる万年筆です。

最初からコンバーターが付いてくるという珍しい仕様です。つまり「様々なボトルインクを存分に楽しんでほしい」という企画者の意図なのでしょう。ペン先をインク壺に浸して、コンバーターのお尻を回転させながら、ゆっくりとインクを引き上げます。