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つくいよしゆき個展『かげすくい』

2022年より活動を開始された版画家「つくいよしゆき」さんによる木版画作品、ドローイング作品、さらには版画による紙小物たちがタッチアンドフローのギャラリーに届きました。つくいさんの現在地を存分に堪能できる初の個展となります。
タイトルは『かげすくい』。この言葉のルーツをお尋ねしたところ、「そもそも版画は、彫りあげた版木が作品になるのではなく、版木の影が紙に写しとられた瞬間に作品になるものだ」とのこと。なるほど、言われて気づきましたが、その通りですね。
彫った部分は空白になり、残った部分に色がつくので、制作中は影をひと彫りひと彫りすくい取っているような感覚になるそうです。そんなことから「木版画=影をすくいとるような手仕事」だと感じており、このタイトルが頭に浮かんだのだそうです。
“影をすくいとる手仕事”とはとても素敵な表現ですね。”影をすくいとる手仕事”というまなざしで改めてつくいさんの作品を眺めてみると、すくいとった影のひとつひとつに温かみと奥深さ、そして愛情を感じずにはいられません。
ぜひ、春のお散歩がてらに作品を味わいにいらしてください。

メインビジュアルの木版画作品「嗅覚」の制作途中の様子。写し取られたあとの”影”を想像しながら彫られていくのでしょう。

【作家のことば】
自分の版画は、同じ版木から刷られた作品も全て「一点もの」だと思って製作しています。
版画は複製技術ではありますが、絵の具の調合や紙の湿り気・バレンに入れる力加減などで、多様な刷り方ができます。今回展示する作品たちも、同じ版でも色の組み合わせや刷り味によって、1枚ずつ違う出来栄えになりました。
もしぼくの版画に興味を持っていただけたら、手に取って見比べて、いちばん好みに合うものを探してみてください。お気に入りの1枚に出会っていただけたら嬉しいなと思っています。


同じ版であっても、色が違うだけで全く違う雰囲気に仕上がります。
● 「逃げ牛」・・・額付き26,500円・マット付き11,000円・作品のみ7,000円(いずれも税込)


● 「兎と馬」・・・額付き24,500円・マット付き9,000円・作品のみ5,000円(いずれも税込)


版画で作ったしおりやはがきなどもご用意しています。いずれも500円(税込)

展示販売期間 日本橋髙島屋S.C.店:2024/3/13(水)~2024/3/26(火)
※最終日は午後5時閉会です。

つくいよしゆき | 版画家
2022年 岩手盛岡の「北のクラフトフェア」で作家活動を開始
Instagram :@tsukui_yoshiyuki

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